2010.8.17 ワールドビジネスはてサテライト

http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/001531ec.43d1c41f/?url=http%3a%2f%2fevent.rakuten.co.jp%2fbargain%2frate%2f

8月17日の経済ニュース

■総理と日銀総裁 会談へ
菅総理大臣と日銀の白川総裁が来週にも会談することがわかった。3ヵ月に1回程度、定期的に開く会談を繰り上げる形で、円高への対策や経済・金融情勢について意見交換する。

菅総理大臣
「日銀との間ではいろいろな形でのコミュニケーションをとってきた。今後もしっかりとコミュニケーションをとっていく」

ただ、今日の円相場は1ドル85円前後で推移。日経平均株価も円の高止まりを嫌って終わり値で今年の最安値を更新。注目される追加の経済対策について閣僚からは――

荒井 国家戦略担当大臣
20日ぐらいから対策を『やる』『やらない』を含めて議論が始まる」

景気の先行きに対する懸念が高まるなか、有効な手段を打ち出すことができるのか。菅総理のリーダーシップが試される。

野村証券金融経済研究所 経済調査部長 木内登英
「いよいよ政府と日銀の協調で円高対策が出てくる段階にきた。政府は円高対策といってもやることが限られてくるので、ということはやはり日銀の金融緩和が重要だと。日銀の金融緩和を引き出すための当て馬というか、財政出動かなという感じはします。1ドル82円ぐらいまでは比較的簡単に行ってしまう。状況次第では70円台もある」

■帰国ピーク 円高で…
こちらは円高メリットを楽しんだ人たち。成田空港はお盆休みを海外で過ごした人の帰国が今日ピークを迎えた。明日にかけて9万人以上が帰国の予定で、お土産を抱えた旅行客で混雑した。

「ブランドの品物とかも『これだけしか払わなくていいの?』とか」
「ワインを買った。必要以上に本数が増えて郵送してきた。ウフフ」

この夏の海外旅行は回復基調で、成田空港を出入国する旅行者数はリーマンショック直前の夏と比べても1%上回る見込み。
■期間限定で200円
マクドナルドは17日〜26日までビッグマックを全国一律200円に値下げして販売。定番商品を値下げして集客アップを狙うが、牛丼に続くファストフードの価格競争はどこまで。

手探り続く…「稼ぎ時」

■猛暑で泣き笑い
今日も35度以上の猛暑日となった日本列島。コンビニでは――

サークルKサンクス 正田徳司さん
「本日より発売開始になる『中華まん』です。今年は例年よりも1ヶ月遅い発売になります」


サークルKサンクスは今日から中華まんの販売を始めた。順次取り扱い店を増やしていく。

サークルKサンクス 正田徳司さん
「今年の中華まんの特徴は特に生地、このふわっと感にこだわりました。ふわっとしているのですがべたつかない生地になっています」

例年だと7月20日前後に並ぶ中華まん。今年は猛暑による影響からおよそ1ヵ月販売を見送ったという。

サークルKサンクス 正田徳司さん
「遅らせることのデメリットも確かにあるんですが、早く展開すると多くの廃棄品を出してしまう。そちらのほうがデメリットが多いだろうということで、このタイミングの方がメリットがある」

冬の定番商品である中華まん、ライバルのセブンイレブンは例年に比べ2週間も早い8月3日の販売に踏み切った。冷たいものに飽きた消費者が温かいものに流れると考えた。消費者を掴むための手探りが続いている。

サークルKサンクス 正田徳司さん
「お客さまが求めるタイミングと発売するタイミングは必ずしもマッチするわけではないと。そこを合わせるように気温とにらめっこしている」

■お盆に入学商戦

前倒し販売で今年の夏、予想以上に売れたものが――

ベネッセコーポレーション キッズ&ママ課 泉ひろ恵 課長
「ここの布の部分、中の模様、本体・ヘリの部分の色を選ぶことができます。お子様が『どうしてもこれが欲しい』と言った場合には、少しお値段が高くても非常に人気があります」

こちらのランドセル、フルオーダーで価格は5万6,100円。通信教育大手ベネッセの商品で、今年は例年より1ヵ月早い8月に売りだされた。

ベネッセコーポレーション キッズ&ママ課 泉ひろ恵 課長
「6割ぐらいの方が“おじいさん”“おばあさん”に買ってもらうという結果が出ています」

お盆休みは家族3世代が顔を合わせる機会。孫には財布のヒモを緩める祖父母を狙って、入学グッズの商戦はどんどん早まってる。

ベネッセコーポレーション キッズ&ママ課 泉ひろ恵 課長
「競争のタイミングが各社でより早いタイミングでお客さまにアプローチしようとなってきています。その流れは今後も加速していくのかなと思います」


■猛暑でも秋冬物
一方、消費者の変化によって稼ぎ時が変わりつつある現場も――

イトーヨーカドー北砂店 山地健太郎 副店長
「こちらがボディヒーターの売り場になります。秋冬物ですが去年より1ヵ月ほど早く店に並べております」

イトーヨーカドーが先月末に発売したこの商品。汗などを吸収してする素材を使用している。だがこんな暑い時期に買う人はいるのか。

「もう買い替える時期になってくる。その前に商品が出ているのは選ぶ私たちには嬉しい」
「着る時になって買いに行くとすごい品薄でないこともあるじゃない。いっぱいあるときに自分の好きなものを選べるのはいい」

同じ分野ではユニクロもきのうからヒートテックの販売を始めたばかり。防寒肌着は寒くなってからという常識が変わり始めた。

イトーヨーカドー北砂店 山地健太郎 副店長
「どんな時期にどんな商品をお客様に評価して頂けるかは非常に難しいですね。次のシーズン、より新しい商品をより早く紹介することで支持が得られるのではないか」

売り手買い手。双方の思惑で変わる稼ぎ時。企業の手探りが続いている。

木内登英 経済調査部長
「暑い時にアイスを買いビールを飲むというのは自然な人間の欲求ではありますが、それが段々と計画的にタイミングをずらすようになってきている。やっぱり賢いんだと思う。その時に買おうと思うと高くなるし、買おうと思っても品切れになってしまう。それが買いたい時に安く変えるというメリットがある。


メーカーや小売店もその時だけに売れ行きが集中するとどれだけ物を作っていいかわからないし、在庫をいっぱい抱えるリスクもある。平準化されたほうが双方にとってプラス。経済の効率性にも貢献する。旬が無くなるというのはちょっと寂しい気もしますけどね」

プラネタリウム 再び輝く

千葉県市川市の県立現代産業科学館。多くの親子連れが集まった。30分間の上映が始まる。直径23メートルのドームを満点の星空が包む。映し出された星の数は2,200万個。一般的なプラネタリウム1,000台だ。天の川や星雲までリアルに再現した。

「星がキレイでした。本当に見てるみたいに見えました」
「とても良かったです。引き込まれたし癒されました」
「星の数が圧倒的に違うし、立体感もあった。この子の初めてのプラネタリウムだったが、デビューにもってこいの体験でした」

ここで使われている投影機がスーパメガスターⅡ。星空は原板と呼ぶ板に、空いた無数の穴を光が通って作られる。原板の穴の大きさは0.7マイクロメートル以下⇒髪の毛の100分の1。精巧な技術が本物のような星空を作る。

プラネタリウムリエータ大平貴之さん
「肉眼では6等星までしか見えないと言われてますが、実際にはもっと暗い星が夜空には存在している。なるべくあるがままを表現するのがスーパメガスター2の特徴であり考え方。普通のプラネタリウムは据え置きなんですがこれは持ち運びができます。イベント・コンサート会場、映画館などいろんな所で上映できます」

バブル期に数多く建設されたプラネタリウムだが、1990年をピークに入場者は減少。しかし投影機やコンピューターグラフィックが飛躍的に進歩し客足は回復している。その集客力を見込み、今建設ラッシュが進んでいる。10月オープンの羽田空港国際線ターミナルのほか、11月には渋谷の文化総合センター大和田、また東京スカイツリーの商業施設にも建設される予定。

プラネタリウムリエータ大平貴之さん
「昔のように画一的なイメージじゃなくて、いろんなコンテンツが流れたりいろんな使い方がされるようになってきた。子供の理科教育だけじゃなく大人のリラクゼーションなど、もっとありふれた空間になっていくんじゃないか」

セブンでも「スイカ決済」

■セブンで買い物「スイカ決済」OK
セブンアンドアイホールディングスやJR東日本などは今日、電子マネーで提携すると発表。来年の春以降、セブンイレブンでの買い物の支払いに交通系電子マネーSUICAPASMOが使えるようになります。電子マネーには様々な規格があります。先駆け的な存在で楽天グループのエディ、駅などで使われている交通系のスイカパスモ。そしてショッピングセンターで利用できるななこやワオン。それぞれが使い勝手やポイントなどを競い合っています。セブンイレブンではこれまでグループの電子マネーナナコを中心にそえてきたが、スイカパスモでは支払えず、一部では不便との声も。今回の提携、専門家はどうみているのか――

カード評論家 岩田昭男さん (岩田昭男 公式Blog)
「できればナナコを日本の電子マネー基軸通貨に高めたかったが、それが実質なかなか難しかった」

電子マネーの規格の行方については――

カード評論家 岩田昭男さん (岩田昭男 公式Blog)
「力のあるところは残るが、経営戦略が不明確なところは落ちていく」

糖尿病リスクと新薬

■糖尿病エキスポ
アメリカ、テキサス州サンアントニオ。スペイン風の面影が残るこの観光都市で、6月末、あるイベントが開かれた。

「全米糖尿病学会の寄付集めでサイクリングしてるんだ。2型糖尿病です」

集まったのは糖尿病患者やその家族およそ5,000人。アメリカでは全米糖尿病協会が中心となって、糖尿病啓発のためこうしたイベントが各地で開かれている。自分が糖尿病であることに気づかないケースも多いことから、無料の検査や運動、食事指導なども行われる。

主催者代表 ジョン・キメネス氏
「全米の糖尿病患者は平均で人口の7%ぐらいですが、ここサンアントニオでは14%と国の平均の2倍なんです」

■糖尿病大国の実態
まさに肥満・糖尿病大国と言えるアメリカだが、意外な一面もある。見るからにメタボの男性、肥満=糖尿病という図式に当てはまりそうだが。

マウントサイナイ病院 ロバートヤナギサワ医師
「これだけ太っていればどうみても糖尿病だろうと調べてみてもそうでなかったり、日本人で糖尿病だと来る人は非常に細い。普通の体重なのに血糖値が高い」

■糖尿病リスクと新薬
日本人の糖尿病リスクをいち早く指摘した関西電力病院の清野院長。

関西電力病院 清野裕 院長
「日本人はもともと健康な人もインスリンを出す能力が低いので、ちょっとした運動不足や過食でインスリンが必要になっても出せないから、太るまで血糖値が上がってしまう」

しかし糖尿病=肥満という意識が浸透しているため、太っていない人の危機感が薄いという。

関西電力病院 清野裕 院長
「太っている人ほど糖尿病のリスクが高いのは事実ですが、実際に糖尿病になった人の体重を見ると太っていない人が6割ぐらい。太っていないから糖尿病にならないというのは間違っているということですね」

■新薬 ジャヌビア錠

橋本さんに処方されてるのは、去年12月に発売された糖尿病の新薬。インクレチンというホルモンに注目した日本初の糖尿病薬。

橋本照子さん
「食べちゃいけない。糖尿病だからと絶えず頭にあったが、あまりそういう感じはなくなった。お友達にランチに誘われても前はちょっと考えたが最近は楽しく過ごしてますね」

これまでの血糖値を下げる薬と比べて、低血糖や肥満などの副作用がないことや、1日1回の服用で効果があることなどから医師としても使いやすいという。

多摩センター クリニックみらい 宮川高一 院長
「いい意味でも悪い意味でも日本の糖尿病治療の主軸になる。懸念するのはやはり糖尿病というのは食事療法と運動療法が基本ですので、そこを抜きにして薬だけでは糖尿病治療はなかなかうまくいきません」

製薬会社は予想以上の反応だという。

万有製薬 岩田宜也 ブランドリーダー
「糖尿病治療はこれからどんどん広がっていく治療。この薬によって治療も継続できるし新しい患者にも投与しやすい、躊躇しなくなるってことは起きてくると思います」

■新薬 ビクトーザ

糖尿病大国の道を歩む日本市場。製薬会社は新薬を続々と投入する。6月には皮下注射の新薬も登場した。

◇ノボ ノルディスク ファーマ http://www.novonordisk.co.jp/
ビル シュスター マーケティング本部長
「ビクトーザは特に日本人の糖尿病患者に効果が高い。日本人はインスリン分泌能力が低く、より効果があると考えられます」

この新薬を発売直後から処方している北九州のクリニックを尋ねた。藤原さんは闘病歴3年。新薬を使い始めて一ヶ月半で、従来の薬との違いを感じているという。

「食欲が落ちて体重もみるみる減っていくので、頑張ろうかなと効果が目に見えるようになります。注射の抵抗はないです」

もりぞの内科 森園茂明 院長
「すい臓の細胞を保護したり増殖作用も言われています。高血糖を治す対処療法から根本治療へ考え方が変わっていくかもしれません」

新薬の登場で糖尿病治療が大きく前進する可能性が出てきた。しかし薬はあくまでも補助的なものであることも忘れてはならない。
■“糖尿病リスク”回避には…

小谷真生子 キャスター
「面白いデータがあるんですが、中国の人口が日本の10倍だとするとちょうどその糖尿病の患者の数が中国が1億人に対して日本が1000万人。世界でも3億3,000万人の患者がいる中で東アジアというのは意外にも多いですね」


木内登英 経済調査部長
「糖尿病って欧米から輸入された病気という印象がありますね、昔日本にはそんなになくて。それは欧米的な食生活でそうなった。欧米人はそれでいいかもしれないがアジアの人は長い間肉食には慣れてなかったので体質に合わない。だから日本人は肥満じゃなくても糖尿病になりやすい。


一つの解決策としては早期発見、早期治療あるいは予防というのが重要になってくるので、そのための一つの鍵に脱欧米というのがある。食生活をまた日本風に見直すということでいろいろな生活病が解消できる部分がある。肥満=糖尿病というのは欧米から輸入された考え方なので日本人に合った正しい病気の知識を持ってくというのが鍵になる。脱欧米というのが重要かなと感じました」


小谷真生子 キャスター
「経済も含めて原点回帰じゃないですが脱欧米というのが何か一つのキーワードですね」


木内登英 経済調査部長
ニューノーマルとも言われてますね。欧米流のやり方がうまく行かなかった。そういう意味では日本もニューノーマルかもしれませんね」

トレンドたまご in アメリ

■究極のワイヤレス

モーターがついているだけで電池もバッテリーもついていないヘリコプターの模型。それがレーザー光線によって発電されワイヤレスで動いている。ヘリコプターの下についている太陽光パネルのような板にレーザー光線を当てることで電気に変換しモーターの動力になるという仕組み。エネルギーを遠方まで送るので山岳地帯や災害地での活用も期待でき、さらに電線が要らなくなるので銅などの資源も減らすことができる。この技術を活かして宇宙エレベーターなども開発中だという。

新着チェック

■持ち運べる!

シャープ 空調システム事業部 鈴木隆 副事業部長
「いよいよ“プラズマクラスター”が持ち出せるようになります」

空気中のカビ菌などを分解・除去するシャープのプラズマクラスターに手のひらサイズが登場。高さ12.4センチ、幅5.7センチで、オフィスや外出先での利用を見込みます。携帯電話ぐらいの大きさでデスクの上でも邪魔することなく使えそうです。ちなみに美肌効果も期待できるそうです。店頭価格は1万3,000円前後で9月1日発売。

■夜でも演奏
発売から10年目を迎えるヤマハの「サイレントギター」の新モデルが発表。構造は弦を張った板に外枠だけの形状で弾いても音が共鳴しないという従来の通りだが、アコースティックギターに比べ音は10分の1ほどで自宅や夜でも練習が出来る。新モデルは音質と演奏性を向上した。
■動画も撮れる!
富士フィルムは3DのデジタルカメラFinePix REAL 3D W3を発売。静止画だけではなく動画も撮影でき、カメラのモニターならメガネをかけずに楽しめる。この製品はハイビジョン動画まで3Dで楽しめる。イメージモデルキャラクターはモデルの佐々木希さん。このカメラで何を写したいかという質問に対しては――

タレント 佐々木希
「地元の秋田で『大曲花火大会』があるのでそれを撮影したいですね」

◎ポイント3倍! 【セット内容】SDHCカード4GB+液晶保護フィルムセット!フジフイルム FinePix ... 

アメリカ経済情報

■住宅着工 1.7%上昇だが…
アメリカの7月の住宅着工件数は前の月と比べて1.7%上昇。3ヵ月ぶりの増加だが市場予想は下回った。生産効果が剥がれ落ちたあと住宅市場は低いレベルのまま推移。
■住宅市場 金利下降でも回復鈍く
5月以降住宅ローンの長期固定金利が下がる傾向にある。先週のFOMCの結果もあり、足元では過去最低を記録。住宅価格もピーク時からおよそ3割下落し住宅バブル発生前の水準で落ち着いている。さらに7月の調査によると、金融機関の住宅向け融資基準が4年ぶりに緩和方向に変わった。消費者にとっては金利・価格・ローン審査でこれ以上ない好条件揃うも、買い手の行動は異常に慎重。景気全体や労働視野に対する懸念に加え、特に新築市場の場合は高水準の差し押さえの存在も重しになり回復には時間がかかると見られる。

小谷真生子 キャスター
「日本とアメリカの長期金利はどちらも下がる傾向にあるが、違いはどこにあるか」


木内登英 経済調査部長
「特に消費者個人にとっての経済活動の効き方にだいぶ違いがある。日本の場合は金利が下がって借金をしてという行動がなかなかでなこなくて、むしろ年金生活者のような方が預金や国債などの利子の取得で暮らしている人にとっては所得が減ってマイナスという面がある。


一方でアメリカは金利が下がると積極的にお金を借りて住宅を買うなど金利が下がるときの効き方がアメリカのほうが大きい、というのが今までだった。短期金利は0まで下げて効かないわけですから長期金利も下げて効かないとなると打つ手がなくなってアメリカもデフレに向かう。FRBが相当思い切ったデフレ対策を打つきっかけになる。長期金利がどれだけアメリカの住宅や消費に効くかが当面の重要な注目点」

GLOBAL WATCH from アメリ

■ソーラーロードパネル
ソーラーパネルを道路などに敷き詰めて電力を道路や駐車場から供給する。

ソーラーロードウェイズ スコット・ブローソウさん
「米国内には6万4,750平方kmもの道路や駐車場がある。そこには太陽が降り注ぐ。一番の難題は表面をカバーするガラス。高い柔軟性と耐久性を持ったガラスを開発中。2年以内には駐車場に導入し最終的に高速道路への設置を考えている」

高速道路でも耐えるためにはiPhoneなどの表面に使われている強化ガラスの3倍の強度と摩擦への抵抗力が必要。アメリカ全体をソーラーロード化すればアメリカ全土で消費される電力の3倍の発電が可能だという。アフリカなど世界各国から問い合わせが相次いでいて、すでに大手小売チェーンから駐車場への設置を依頼されている。

ソーラーロードウェイズ スコット・ブローソウさん
「興味を示す人はたくさんいる。実現までもう少し」

■次世代競争も加熱
一方今年6月、マンハッタンのタイムズスクエア自然エネルギーで点灯する広告塔を設置。風力と太陽光で発電。このソーラーパネルを作ったのがサンライトという会社。ここで作っているソーラーパネルは軽くて薄く、自在に曲げられる。

サンライト シュンミン・デン CEO
「幅90センチ、長さ1.6キロのステンレスのロールに特殊加工して発電能力のある巨大なセルをつくる」

ソーラーパネルの価格は世界的な景気後退もあり急変したことから下落傾向。しかし薄型パネルは様々な種類の屋根などに簡単に設置できるため出荷数の拡大が見込まれる。その一方、発電の効率が従来型のパネルより低いことが課題となっている。

「現在の変換効率は7〜8%。数年以内に10%まで上げる」

この会社では欧米から既に3件。総額69億円分を受注。工場はフル稼働。さらに生産能力を拡大する方針。厳しい価格競争などに晒されながらも、ソーラパネルは次世代型の開発に拍車がかかっている。


  

LAST FLASH

■お盆の渋滞 今年は減少
高速道路各社のまとめによると、今年のお盆期間の30キロ以上の渋滞回数は去年より30回ほど減って26回だったことがわかった。10キロ以上の渋滞も去年より72回も少なく事前の予想を大きく下回る結果となった。高速各社は渋滞を避けようとする利用者が増え分散化に繋がったのかもしれないと見ている。
■温首相「菅総理の訪中を」
中国を訪問している鳩山由紀夫前首相は今日、温家宝首相と会談し地球温暖化対策など環境の分野で連携を進めていくことで一致した。会談では鳩山前総理が在任中に提唱した東アジア共同体の構想を推進していくことも確認した。また温首相は「菅総理の早お時期の訪中を心待ちにしている」と述べた。
■レーダーに不審な小型船
商船三井の大型原油タンカーが先月何らかの衝撃を受けて損傷した問題で、タンカーのレーダー記録に不審な小型船が映っていたことがわかった。タンカーの損傷をめぐっては国際テロ組織アルカイダの関連組織が犯行声明を発表していて、国土交通省はテロとの関連を含め損傷の原因を調べている。
■イオン衣料品独自ブランド
イオンは今日、カジュアル衣料品の新しいブランド、トップバリューコレクションを今月下旬から展開することを発表。これまでも独自ブランドで衣料品を扱っていたが販売不振が続いていたため、30代〜40代のファミリー層を対象にカジュアル衣料に特化した新ブランドで立て直しを図る。
■「社長求む」に1,700人以上殺到
東証一部上場の自動車部品メーカー「ユーシン」が次の社長を一般公募していたが、今月10日の締切りまでに1,722人から応募があったことがわかった。応募の条件は若手で英語が得意であることなどで、応募者の中には官僚や外国人が含まれているという。



ワールドビジネスサテライトhttp://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/
オフィシャルtwitterhttp://twitter.com/wbs_tvtokyo
マーケットキャスター:http://twitter.com/wbs_market